松江風景

日本画 

小茂田青樹 (1891-1933)
オモダ、セイジュ
大正9年/1920
彩色・紙本・軸・1幅
37.0×59.0
右下に落款、印章
遺作展 東京、日本美術院 1934

22
松江風景    一幅
     
小茂田青樹

紙本著色
三七・〇×五九・〇
大正九年 (一九二〇)
東京国立近代美術館


小茂田青樹(一八九一〜一九三三)が埼玉県狭山から島根県松江に居を移したのは、大正九年 (一九二〇)十一月のことである。一年ばかりの滞在期間にこの作品や「出雲江角港(いずもえずみこう)」などの風景画を制作、その実力が認められて日本美術院の同人に推挙されている。この時期、速水御舟を中心に細密な描写による表現が追求されたが、松本楓湖の画塾時代から御舟と歩みを共にしてきた青樹が、同様の問題意識をもって写実表現に向かっていったことは想像に難くない。本国を見ても、細い針のような線描が効果的に使われているのがわかる。
この作品には「千九百廿年十一月青樹」と書込みのある同構図のデッサンが残っており、転居まもなく松江の風景にふれた新鮮な感動がそのまま絵画化されている。それまで日本画の題材として取り上げられることがなかった山陰の自然景観にあえて取り組んだ青樹の眼は、花鳥風月を措けばことたれりとする因習を脱して、ひたすら自然に対峙する近代画家のそれであった。

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