茅ヶ崎風景

絵画  素描 / 大正 / 日本 

萬鐵五郎 (1885-1927)
よろずてつごろう
1924(大正13)年
コンテ・紙
26.5×38
額装

 1919年(大正8)に転居し、1927年(昭和2)に死去するまでの晩年をすごした茅ヶ崎時代の作品。
 少し高い前景からやや身をひいて、木立にかこまれた家をみおろした構図は、かれの故郷岩手県の土沢をえがいた『木の間から見下ろした町』『かなきり声の風景』『木の間風景』(いずれも1918年作)などの油彩作品をはじめ、萬にはよく登場する。
 けれど、とりわけ『かなきり声の風景』にめだった、燃える男の憂鬱とでもいいたい激しい表現の沈鬱な表情は、茅ヶ崎時代になると影をひそめ、一見なにごともない平明で写生的な描きかたにかわったようにみえる。
 ちょうどこの頃、南画に傾倒しはじめたこともあって、画風がそれまでの革新的な探求から大きく変化したようにみえないこともないが、ほんとうはちがう。芸術にとって最もだいじなのは下界をどれだけうまく写すかということではなく、あくまで「内的必然性」にあるという信念は生涯をつらぬいてかわっていないからだ。
 このことばはカンディンスキーを思い出させるが、どちらにしてもリズムが生命だということだろう。みえない、きこえないリズムをつかんだときに自然が姿をあらわす。東洋の南画の精神も、要するにそういうこと以外ではなかった。(東 俊郎)

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