鏡獅子試作頭
概要
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平櫛田中
鏡獅子試作頭 一個
ブロンズ 彩色
高五二・五
昭和時代 昭和十三年(一九二八)
東京国立近代美術館(平櫛田中氏寄贈)
岡山県生まれ。平櫛田中(一八七二〜一九七九)は、はじめ人形師、次いで高村光雲に師事。第一回文展入選以来、日本古来の木彫に西洋彫刻のリアリズムを取入れ、院展を中心に、明治から三代にわたって活躍した、近代日本の木彫を代表する彫刻家。一九六二年に文化勲章。この作品は、昭和十年代から二十年かかった代表作《鏡獅子》(六代目団十郎によって完成された新歌舞伎十八番の一つ)の制作課程で生まれたおびただしい試作群のうちの一つである。本作の頭部と同じ大きさに作り、塑造からブロンズにし、地に金箔を貼ってくまどりを施してある。