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鉄地金銀象嵌人物図大飾皿

てつじきんぎんぞうがんじんぶつずおおかざりざら

概要

鉄地金銀象嵌人物図大飾皿

てつじきんぎんぞうがんじんぶつずおおかざりざら

金工 / 中部 / 富山県

駒井音次郎

富山県

明治/推定 1876~1885

 法量 高5.8 口径55.1(単位㎝)
 鉄製、金銀象嵌を施した大形の飾皿、縁は括を入れて十四花形とし、高台をつける。見込に2条の銀の紐帯で3区に分け、内区は御簾を背景に頭巾をかぶった人物を高肉で表わした鉄板を嵌めて鋲留し、金の平象嵌と布目象嵌で三疋両紋に花菱文文様の衣を表わす。中区は狭く、金の布目象嵌で雷文を廻らす。外区は内側から間弁つきの連弁様花弁、先に猪目状の刳りを入れた捩り葉、縁との境に蔦唐草を配す。連弁様花弁は各弁とも雷文、鋸歯文、菊花文を金布目象嵌し、捩り葉は様々な花、鳥、家紋などを金象嵌した円文を散らし、余白は格子地に花菱文を銀布目象嵌で表わす。外区の蔦唐草は金布目象嵌であるが、青金、赤金を併用して微妙な色彩的変化を与えている。
 底裏に「日本国京都住駒井製」の銀線象嵌銘がある。

1枚

富山県富山市本丸1-62(富山県富山市本丸1-33)

重文指定年月日:
国宝指定年月日:
登録年月日:19990330

登録美術品

本作品は、明治期の屈指の工房、京都駒井において駒井音次郎の制作によるものである。置物や飾り物の駒井製の金工品は、我が国の当時の金工を代表する物として西洋でも数々の名声を博しており、海外の万国博覧会でも種々の受賞を重ねていった名品である。しかしながら、これらの駒井製の金工品は、海外に日本の文化を発信するために制作されていたため、我が国に現存する物は非常に数少ない。特に、本作品ほどの駒井製の作品は世界的にも非常に希少であり、明治工芸の収集で有名なロンドンのハリリ・コレクションに数点所蔵されていることが知られているのみである。

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キーワード

象嵌 / 布目 / /

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