梨子地菊慈童蒔絵硯箱 なしじきくじどうまきえすずりばこ

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工芸  漆工 / 江戸 / 日本  九州  佐賀県 

江戸時代後期/18-19世紀
木製 漆塗 蒔絵 方形 被蓋造
竪22.9cm 横20.2cm 高4.5cm
1合
佐賀県佐賀市松原2丁目5-22
公益財団法人鍋島報效会

蓋表には、一人の少年が流水のかたわらに座し、対岸の菊を眺める様子が描かれている。今が盛りと咲きほこる数種の菊には、露がしっとりと光っている。能の謡曲にある「菊慈童」をモチーフにした硯箱。「菊慈童」は、中国・周の穆王の寵愛を受けた容姿端麗の慈童が南陽郡のレキ県に配流されたとき、かつて王から賜った言葉を菊の葉に書いたところ、葉からしたたり落ちる露が霊水となった。これを飲んだ慈童は不老不死の仙人となり、八百年の後まで少年の容貌を保った、というもの。硯箱の蓋表に描かれた少年は不老の仙人となった慈童を、きらめく露は菊の葉からしたたり落ちる霊水をあらわしている。硯裏に「杉本豊後(花押)」との銘あり。

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