色絵花卉文輪花鉢〈伊万里/〉 いろえかきもんりんかばち〈いまり〉

工芸 / 江戸 / 中国・四国 

広島県
江戸
1口
広島県立美術館 広島県広島市中区上幟町2-22
重文指定年月日:19920622
国宝指定年月日:
登録年月日:
広島県
国宝・重要文化財(美術品)

伊万里磁器のなかで輸出用の最高級色絵磁器として発展した柿【かき】右衛門様式【えもんようしき】の作品である。濁手【にごしで】の純白の素地に余白を十分にとり、ゆったりと配した花卉文様は左右に枝を伸ばし岩を配して大小に描き分ける。内外面を巧みに組み合わせた構成で、黒の輪郭線はひかえめに用い、赤・青・青緑・茶・黄などの上絵貝【うわえのぐ】で賦彩【ふさい】されるが、その色調にはかげりがなくまことに色鮮やかなものである。型づくりによる端正【たんせい】な形姿【けいし】と洗練された瀟洒【しようしや】な雰囲気をもつこの色絵輪花鉢は、柿右衛門様式として技術的・様式的にも最も完成されたものであり、類品中特に作行【さくゆき】の優れたものである。
 完成期の柿右衛門様式色絵磁器の年代は英国バーレイ・ハウスやハンプトン・コート宮殿に遺る資料などから一六八〇年代と考えられており、本作品も同時期と考えられる。
 なお外面底部の高台内にある「N・・3 □」の刻銘は一般にヨハネウム番号といわれるもので、ヨーロッパ最大の陶磁器収集家であったザクセンのアウグスト一世(一六七〇-一七三三)のかつての収蔵品であったことを示している。

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