裸婦 らふ

油彩画 / 昭和以降 / 日本 

前田寛治 (1896-1930)
まえだかんじ
1928
油彩,カンヴァス
112.6×146.9
神奈川県立近代美術館

 赤い布が敷かれたベッドと壁を表わす赤い色彩のリズミカルな動きのなかで、裸婦が、いま、実際にそこに横たわっているように浮かび上がります。 
 前田寛治は西洋絵画の基本ともいえるベッドに横たわる裸婦を繰り返し描きました。ルネサンスから20世紀始めまでの大画家たちが描いた裸婦を研究し、質感、量感、実在感といった造形のしくみをとらえようとしました。
 「寫實大家はすべて物の存在感をさらにより鋭く強く、生き生きした動きをもって畫面内に表現するものである*。」
 写実とはなにかを問いかけ続けた前田。彼はこの絵を描いた次の年、病にたおれます。しかし制作への情熱はおとろえませんでした。
 「写実!それには異常な意識の統一力と強靭な体力を要する**」
(*前田寛治『美術新論』1929年) (**前田寛治『病中日記』)

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