裸体

油彩画 

前田寛治 (1896-1930)
マエタ、カンジ
昭和3年/1928
油彩・キャンバス・額・1面
129.0×192.5
右下に署名、年記
9回帝展 東京府美術館 1928

24 前田寛治(1896−1930) 裸体 1928年

鳥取県生まれ。1916年東京美術学校西洋画科に入学。在学中、内村鑑三に私淑してキリスト教信仰を深める。21年同校を卒業、二科展および帝展で入選を果たした。22年フランスに留学。パリでは佐伯祐三らと友情を深めマルクス主義経済学者福本和夫とも交友した。25年帰国、その後わずか33歳の若さで亡くなった。
前田は留学中から裸婦像の研究に没頭していた。はじめはフランスの新古典主義を代表するアングルの画風から入ったが、次第にクールベ、マネといった現実感や印象などを表現するという意味でのレアリスム絵画を志向するようになった。帰国後も、構図、色彩、明暗などに苦心し実験的な作品を描きながら試行錯誤を繰り返したが、この作品に至って、前田の考える独特の実在表現がはっきりと姿を見せた。前田自身「なるべく重々しい無表情の、物質的の感覚を持った肉体を描こうとしました」と語るように、動きのある筆致や重厚な色彩による裸体表現は、物や実在に迫ろうとしている。

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