太刀 銘 備前国住雲次
たち びぜんのくにじゅううんじ
概要
反りの堂々とした姿の良い太刀である。鍛え肌は板目がよく詰み、地沸がついて乱れ映りが立っている。刃文は直刃調に小互の目交じりで足や葉がよく入り、匂い勝ちに小沸がついている。
雲次は備前国宇甘荘に住した雲生の子である。その作には、正和4年(1315)、文保2年(1318)、建武2年(1335)の年紀銘があるが、この太刀の銘は文保2年のものに近似する。山城もののような輪反りの姿、乱れうつりが黒い地斑となって、点々とあらわれているところが、この一派の特色を示している。
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