道宣律師像 どうせんりっしぞう

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日本画 / 奈良県 

鎌倉時代 14世紀
絹本 著色 金泥 掛幅
縦112.5 横56.2
1幅
重要文化財

 中国・初唐期の僧、南山大師道宣(596~667)の肖像。道宣は『四分律行事鈔』を撰述するなどして律学を大成し、南山律の祖となった。玄奘の訳経にも参加したほか、仏教経典の目録である『大唐内典録』や、仏教史書『続高僧伝』『釈迦方志』、護法のために記された文書を収集した『広弘明集』など多数の書物の撰述をも果たし、偉大な事績を残している。日本には奈良時代に鑑真がその教え(四分律)を伝えたが、鎌倉時代に至って京都や奈良で律学の復興が図られ、その機運にあわせて祖師の肖像画も多く描かれた。
 本図は黒い袈裟をまとい、法被をかけた高い曲彔(きょくろく)に坐して、両手で払子をとる斜め向きの道宣の姿を描いている。この姿は鎌倉時代に中国で律学を学び帰国した泉涌寺の俊芿(しゅんじょう)が将来した、南宋・嘉定3年(1210)製作の道宣律師・元照律師像(二幅対、泉涌寺所蔵、重文)のうち道宣律師像の図像を継承している。 頭の形やつりあがった目などの独特の顔つきも、写実味のある泉涌寺本に比較すると形式化されながらも丁寧に描かれ、踏襲される。宋代にもたらされた図像が日本国内で原本として重視され、流布したことを伝えている。なお、墨書にみえる澄照とは唐の懿宗による謚号である。森村家伝来。

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