後撰和歌集〈藤原定家筆/〉
ごせんわかしゅう
概要
藤原定家が天福二年(一二三四)に書写した『後撰和歌集』(二十巻)である。後世、『後撰集』研究上に重要な証本とされたいわゆる「天福本後撰集」の原本で、帖末に天福二年三月の定家七十三歳の時の書写奥書、および同年四月に藤原行成の筆写本によって校合した旨の校合奥書があり、また為家が子の為相にこの本を譲与した旨の譲与奥書があって、本帖が『古今集』とともに為相に相伝されたことを明らかにしている。本文中には定家自筆で和歌追記、作者・詞書等の勘物、異本校合などが書き込まれており、定家の『後撰集』研究の跡を伝えている。
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