厳照寺の板碑群・石幢
ごんしょうじのいたびぐん・せきどう
作品概要
5基の板碑の内、銘文が残っているのは3基で全て逆修碑である。一番古い年記銘文が残るのは、大永5(1525)年の阿弥陀三尊梵字板碑で、法名を与え造営の中心的な僧侶を始め130名の法名が確認できる。なかには、法名ではなく実際の名前も見ることができ、人数の多さや名前から判断して、そのほとんどが竹迫町の住民層と考えられる。他に銘文がある板碑には、享禄3(1530)年銘の卍阿弥陀如来坐像線刻板碑、天文18(1549)年銘の阿弥陀如来線刻板碑があり、銘が無い板碑も形態や石質などの特徴からほぼ同時代に建立されたものと考えられる。石幢(せきどう)には、六角形の各面に六地蔵が線刻され、銘文は無いが形態などの特徴から15世紀後半に建立されたと考えられる。いずれも、竹迫氏から合志氏の時代に造られたものである。