牡鹿法印神楽
おじかほういんかぐら
概要
この芸能は、宮城県石巻市牧山に伝えられるもので、近隣諸社の祭(主に夏祭)に演じられる。
もと法印と呼ばれた山伏の演じた獅子神楽の一種で、その祈祷の一方式として悪霊退散、五穀豊穣などを祈って舞われたものである。
芸能次第としてははじめに法印一同が舞台にならび、太鼓と笛とによる打鳴らしの奏楽があり、神おろしの神歌がうたわれる。次に開経偈が唱えられ、つづいて一同で般若心経を読誦する。このあと舞台前の湯釜で湯立をし、巫女の舞台清めのあと「初矢」「両天」「岩戸開」の三番が舞われ、ついで「所望分」「五矢」「日本武」など二十四曲が舞い演じられる。
芸態には特別な足の踏み方があるなど、その演技・演出法は地方的特色の顕著なものである。
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