紙本墨画淡彩寒山拾得図〈狩野山雪筆/〉
しほんぼくがたんさいかんざんじっとくず〈かのうさんせつひつ/〉
概要
江戸時代前期に独特の画風で活躍した狩野山雪(1590~1651)による水墨道釈人物画。寒山と拾得は、唐時代の天台山にいた修行者で、奇怪な風貌や言動で知られ、後代に多く絵画化された。本図は中国元時代に流行した図様を踏襲しながらも、不気味な笑みをたたえる二人の人物を重ねるように描いており、幅広い作風の山雪の特徴を示す優品である。
真正極楽寺住職の尊通が父の正親町公通(1653~1733)の遺品を譲り受けたという伝来が判明する。
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