合歓木翡翠之図 ねむのきかわせみのず

日本画 / 明治 

鍋島禎子 (1882~1933)
なべしまていこ
明治時代後期~昭和時代初期
絹本着色
縦58.2cm 横32.3cm
1幅
佐賀県佐賀市松原2丁目5-22
公益財団法人鍋島報效会

6月~7月頃に刷毛状の花を咲かせる合歓木(ねむのき)が水面を覆う清涼感のある水辺の景。枝の上から水面下の川魚に鋭くねらいを定める翡翠の赤い嘴と、全身にまとった瑠璃色の羽が目に鮮やかである。落款にある「梅崖女史」は鍋島禎子(侯爵鍋島直映夫人)の号。
画面左下にかけて細く長く垂れ下がる一枝が小さく揺れた時、川魚を捕えた翡翠が瞬時に画幅から消え去る。そんな次の瞬間が目に浮かぶような、張り詰めた一瞬を合歓木の花の薄桃色など柔らかい色調でまとめた夏の一幅からは、婦女の嗜みの域を超えた画技を感じさせる。

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