フランス枕
ふらんすまくら
概要
「フランス枕」と呼ばれるネジ巻き式の置時計。江戸時代後期、佐賀藩武雄領が行なった貿易港長崎でのさまざまな物品購入の記録である『長崎方控』中にも、「枕時計」「置時計」は随所に見られるが、嘉永3(1850)年には「リン打枕時計並びに目覚付」とある。専用の窓付の箱に収納され、全体に細密な唐草様の文様と金メッキが施されている。本体側面にはめ込まれたガラスから内部のゼンマイなど、細かな構造も観察できる。裏蓋を開くと銀色のベルがあり、まさに「輪打(リン打ち)」となっていることが確認できる。また、その下部に小さく「BECHOT A PARIS」と刻銘がある。武雄鍋島家旧蔵資料。
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