諸家団居馬験昇図
しょけまというまじるしのぼりず
概要
小城鍋島家・蓮池鍋島家・鹿島鍋島家の三家をはじめとする佐賀藩重臣の27家について、各家の惣旗・団居・馬印など71図が彩色で描かれており、その意匠の奇抜さと個性は見るものを飽きさせない。時代的には江戸中期頃のものを描いた資料と思われるが、中には寛永14年~15年(1637~38)に佐賀藩から3万5,000人もの大軍が出陣した天草・島原の乱で、多久家(親類同格)や横岳鍋島家(家老)などの各重臣家が用いた指物の記録と合致するものがあり、乱での鍋島軍の陣場の賑々しさをほうふつとさせる。