雨降神社跡
あめふりじんじゃあと
作品概要
「雨降神社」はその名に由来するとおり、古くから雨乞いが執行された社である。明治10年(1870)の「帝釈天王雨乞登山繰出人名簿」から詰番の携帯具(御神酒・御鏡・土器・大桶・杓・油・薄縁)が明らかとなるほか、『今立郡神社誌』(1919)には「夏大旱のとき、山麓の各村はじめ遠近の農民雨降山の山嶺に登り、昼夜神社参籠祈願し、交々社頭に出て、鍔口、太鼓を打鳴らし、天を仰ぎ、「雨賜もれ、雨賜もれのー」と呼号して雨を乞う。それを三日こえると、北麓の原、南麓の下新庄、交番に御神体を山下の仮殿に奉遷して大祈願祭を行った」ことが記録されており、様々な文献でかつての雨乞いの様子を知ることができる。