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瀕海都城図

ひんかいとじょうず

概要

瀕海都城図

ひんかいとじょうず

油彩画 / 江戸

荒木如元  (1765-1824)

あらきじょげん

江戸時代/19世紀前半

布地油彩

88.8×58.8

1面



来歴:大阪青木大乗画伯→池長孟→1951市立神戸美術館→1965市立南蛮美術館→1982神戸市立博物館

参考文献:
・神戸市立博物館『まじわる文化 つなぐ歴史 むすぶ美―神戸市立博物館名品撰―』図録 2019
・神戸市立博物館特別展『コレクションの精華』図録 2008
・勝盛典子「若杉五十八研究」(『神戸市立博物館研究紀要』第21号) 2005

荒木如元(あらきじょげん)(1765~1824)はもと一瀬氏、通称は善十郎のちに善四郎といいました。唐絵目利・荒木元融(げんゆう)の跡を相続して荒木と改め、のち復帰して一瀬善四郎と称しました。役目で輸入鳥獣のスケッチも描いた時期があり、阿蘭陀通詞・吉雄耕牛(よしおこうぎゅう)の肖像や『蘭エン摘芳(らんえんてきほう、エンは「田」に「宛」)』の挿絵「阿郎烏烏当(オランウウタン)写真図」など、真に迫る的確な描写が同時代の長崎の画家の中では群を抜いています。『瓊浦画工伝』に「融思の硝子画法を偸み学び、専ら蛮画を巧にす」とあり、若杉五十八に少し遅れて本格的な洋風画やガラス絵を描きました。本図は、輸入のキャンバスと絵具を使用したと思われ、油彩画の技術も舶載の西洋画を思わせる完成度を示しています。落款はありませんが、基準作の「蘭人鷹狩図」(長崎歴史文化博物館)や「オランダ海港図」(大和文華館)と同質の筆致が見られ、如元の作品と認められます。



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