四体帖
したいじょう
概要
鄧石如が4種の文章を、篆・隷・楷・草の各書体で書写した1帖と、『詩経』大雅・蕩之什の抑篇を隷書で記した1帖からなります。いずれも朱絲欄@しゅしらん@を施した紙に体裁よく書写され、鄧が各書体 を善くしたことが窺@うかが@えます。前者の楷・草と、後者にみられる款記@かんき@より、両帖とも嘉慶2年(1797)、55歳時の作であることが知られます。碑学派の祖と言われる鄧石如は、とりわけ篆隷の書において新たな表現様式を確立し、後世に多くの追随者を輩出しました。(親番の119字)(六人部克典氏執筆)