二王図二所物 銘宗みん(花押)
ニオウズフタトコロモノ メイソウミン(カオウ)
概要
小柄(こづか)と目貫で、二所物(ふたどころもの)と呼んでいる。小柄は赤銅魚子地に素銅の仁王像を高彫りにして、天衣・腰衣を金色絵であらわしている。裏は金斜鑢地で右下に宗みん(花押)の銘がある。目貫も素銅で、仁王像の阿形・吽形を高彫色絵でほどこす。宗みんは、苗字は横谷で、寛文10年(1670)に江戸で生まれた。横谷家は代々彫金家で宗みんも後藤家の下職をながくつとめ、のち独立して、自由な彫法をふるって大成した。片切彫りに新味をだしたが、のちには高彫り色絵のものを主とした。作品も鐔より、小柄・笄・目貫・縁頭などの小道具を得意とした。