日中戦争に際し政府へ金売却に付き感謝状
にっちゅうせんそうにさいしせいふへきんばいきゃくにつきかんしゃじょう
概要
日中戦争に際し政府へ金売却に付き感謝状
にっちゅうせんそうにさいしせいふへきんばいきゃくにつきかんしゃじょう
富山県知事 矢野兼三 (1896~1981)
やのけんぞう
富山県高岡市
昭和14年10月25日/1939年
紙・印刷,墨書
縦17.7cm×横26.1cm
1通
富山県高岡市古城1-5
資料番号 1-01-247
高岡市立博物館
日中戦争下で行われた、全国的な金集中運動の際のものか。
矢野健三(1896~1981)は、第27代富山県知事(1938.4.18~1941.1.7)。
<金集中運動>
昭和12年(1937)に勃発した日中戦争により、軍需物資の獲得が重要となりました。その中でも金属などの資源は、輸入に依存しており、資源の購入資金として、民間に蓄えられている金の買い入れ、政府への集中が積極的に行なわれるようになりました。民間にある金の買い入れは、昭和13年4月政府の後援のもとに東京日日・大阪毎日の両新聞社(現在は合併して毎日新聞社)により政府への金売却運動が開始されました。続いて同年10月に金配給機関として設立された日本金地金株式会社がこれに協力しました。そして翌昭和14年5月から府県・市町村・全国銀行・信託会社等の協力を得て、デパート、金融機関の窓口取次による全国的な金集中運動が実施されました。このように資源購入資金を入手するため民間の「金」を買い上げる形で、金が政府へ集められる仕組みが作られました。
(『ココにも歴史があった 寄贈資料にみる民間から集めた「金」』/江東区役所「こうとう情報ステーション」令和3年)
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