白錆花籃「呑龍」
しらさびはなかご「どんりゅう」
概要
我が国の竹工芸の歴史は古く、縄文時代の遺跡からそれを示す遺品が出土する。奈良時代に唐の技法が導入され、中世には茶の湯の流行とともに我が国独特の作風を示し、近代以降、高い芸術性を目指す優れた竹工芸作家が輩出した。竹工芸の技法には、細く割った素材を編んだり組んだりして造形する編組物、竹材を円筒形のまま用いる丸竹物などがある。
本作品の素材は真竹で、煮沸して脱油・脱色した後、2~3カ月太陽に晒した白錆竹をさらに1~2年保存したもので、長さ約3m、径7~8㎝。白錆竹2本を縦半分に割り、叩いて割れ目をつけて平らに広げ、両端は割らずに節のまま残し、4本の竹材を準備する。作者が全身の力を用い、反発力の強い太いつぶし竹を編み組みして造形した作品である。
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国(文化庁 工芸技術資料)