刺繍 ししゅう

染織 

選択年月日:19780325
記録作成等の措置を講ずべき無形文化財

 刺繍は、染織品に針で色糸を繍【ぬ】い取りして文様を表現する技法である。わが国では五世紀や六世紀の古墳から刺繍を施した裂地が出土しており、国宝・天寿国繍帳【てんじゆこくしゆうちよう】残闕(中宮寺)等の七世紀の遺品からは高度な技術の存在が知られる。染織品の主要な装飾技法として繍仏【しゆうぶつ】の制作や衣服の装飾に用いられ、多様な技法が考案され技術が進歩した。
 技法の特色は、絵画的な文様を立体的かつ自由に表現できることにあり、その用法は、刺繍のみで文様を表現する素繍【すぬい】と、友禅などのあしらいとして施されるあしらい繍に分けられる。表現の基礎となる技法は十数種で、点を表現する相良繍【さがらぬい】・芥子繍【けしぬい】等、線を表現するまつり繍・駒繍等、面を表現する繍切り・平繍等のほか、立体を表現する肉入れ繍などの特殊な技法があり、撚【よ】りをかけない平糸(釜糸)、撚りをかけた撚糸、金銀糸などが組み合わせて用いられ、多彩な表現が行われる。
 刺繍は、わが国の工芸史上重要な地位を占めるとともに、芸術上価値の高い重要な染織技術である。

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