不動明王立像
ふどうみょうおうりつぞう
概要
・高野山真言宗海渡山阿吽寺の本尊不動明王立像は、高さが116.5センチメートル、胴幅が37センチメートルの檜材を用いた寄木造の像で、平安時代後期(11~12世紀)の作とされています。
・本像は、躯体に施された截金模様が見事であり、この時代の不動明王立像の類例が少ない中で、美術史的に価値が高いものです。
・寺伝によると、もともとは津軽の阿吽寺の本尊でしたが、嘉吉3年(1443)(一説には永享5年ともいわれます)蝦夷管領津軽安東氏が南部氏との戦いに敗れ蝦夷地に逃れた際、この像を携えて渡海、茂辺地(現在の北斗市)の地を経て、松前大館に移転したといわれています。
・福山館の完成に伴い、元和5年(1619)他の寺院とともに現在地に移転しました。