御制札之写
おんせいさつのうつし
概要
前将軍徳川慶喜の追討を布告した瓦版。慶応3年(1867)12月9日、王政復古の大号令により新政府が発足すると、大政奉還を行った慶喜は新政府への参入を目指す。一方、慶喜の排除を目論む薩長両藩は旧幕府軍を挑発し、慶応4年正月3日、鳥羽・伏見戦争が勃発、慶喜は同月6日に江戸へ逃れる。この瓦版は、同月7日に出された慶喜の追討令を一般に広めるために作られた。慶喜が大坂城に退いたのは、実は朝廷を欺く行為であり、先に挙兵したのは許しがたいので、「賊徒」、「朝敵」として追討すると布告した。