獅子戯児図 ししぎじず

日本画 /  

沈南蘋筆 (1682-)
しんなんぴん
清時代、乾隆21年/1756年
絹本著色
196.0×96.6
1幅
落款:「乾隆丙子秋南蘋沈銓写」

印章:「沈銓之印」(朱文方印)「南蘋」(白文方印)

来歴:池長孟→1951市立神戸美術館→1965市立南蛮美術館→1982神戸市立博物館

参考文献:
・國立故宮博物院特別展『交融之美 神戸市立博物館精品展』図録 2019
・神戸市立博物館・長崎歴史文化博物館特別展『我が名は鶴亭』図録 2016
・九州国立博物館『トピック展示 視覚×革命 異国と出会った江戸絵画―神戸市立博物館名品展―』図録 2013

沈南蘋(1682-?)は浙江省呉興出身の画家で、本名は沈銓、字は衡斎、字を南蘋。北宋以来の画家たちに倣い、精緻な描写と濃密な彩色による写実的な花鳥画を得意としました。享保16年(1731)12月3日、「鎖国」下の長崎に渡来し、同18年9月18日まで約1年10ヶ月の間、日本に滞在しました。唐人屋敷に滞在した南蘋に接触できる日本人は限られていましたが、南蘋から直接画技の指導を受けた熊斐(1712-73)を介して、南蘋の画風(南蘋風花鳥画)は日本全国で流行していきました。

本作品は、滝の流れる岩場に佇む獅子の親子を描いた大幅で、親獅子は両耳から白く細長い毛が垂れ、尾の先端はふさふさと大きく広がっています。親獅子の傍では、2頭の子供がじゃれ合っています。大小の獅子は「大」と「太」は類似音で、「小」と「少」、「獅」と「師」が音通することから、「太師少師(太師[三公の一つで、天子を助け導き、国政に参与する]と少師[軍事を司る])」という吉祥画題とわかります。戯れる獅子の親子の姿には、一家が続々と高官になる吉祥性が込められているのです。このようなモチーフの音通による吉祥性は、謎解きのようでもあり、江戸時代の人々の関心をひいたと考えられます。落款から、乾隆21年(1756)南蘋帰国後の作品と判明します。

【長崎ゆかりの近世絵画】

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