木造男神坐像(前鉢伏神社伝来)
もくぞうだんしんざぞう(まえはちぶせじんじゃでんらい)
概要
本像は、松本市内田と塩尻市南内田両地区の共有林内にある前鉢伏神社に伝来した神像である。平成27年に牛伏寺に寄託され、両地区及び牛伏寺の協議を経て、令和元年10月に牛伏寺の所有となった。
本像は、寛保3(1743)年「金峰山牛伏寺由来記」(牛伏寺蔵)に記される「十二社権現 木造六體」のうちの一躯の可能性がある。既に松本市重要文化財に指定されている牛伏寺蔵の4躯の神像のうち、女神像と共通点が多く、ある時期には女神像と同じ環境に置かれていたと考えられる。本像の移安の経緯など、同寺の神像群全体の信仰を考察するうえで重要な資料である。