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黒楽茶碗

くろらくちゃわん

概要

黒楽茶碗

くろらくちゃわん

陶磁 / 江戸

一入作

江戸時代・17世紀

陶製

高8.0 口径9.8 高台径4.2

1口

 この茶碗は茶の湯の席で使われたものです。
 日本における「茶の湯」の大成者であった千利休(せんのりきゅう)が、自身の好みの茶碗を、焼き物師であった楽家(らくけ)初代の長次郎(らくちょうじろう)に作らせたのが楽茶碗の始まりです。以後楽家の代々は、茶碗を中心に作陶を行い現代に続いています。楽茶碗は京都で取れた柔らかい土を使用し、ろくろを使わずに手で成形していくため、温かみを感じさせるような柔和な形や質感が特色です。ここにご紹介する作品は、楽家四代の一入(いちにゅう)が手がけたものです。側面をへらで削り直線的に成形しており、よりスマートな印象を与える形に仕立てています。
 初代長次郎は、釉薬に京都の加茂川(かもがわ)からとれる黒石(くろいし)を混ぜて、全体を真っ黒に仕上げる「黒楽」(くろらく)を創始しました。この茶碗では黒の中に、赤色がまだらに表れています。これは朱釉(しゅぐすり)とよばれるものです。この製法は三代の道入(どうにゅう)に始まり、一入によって完成されたといわれています。小ぶりの高台などにも、一入の茶碗の特色が見て取れます。

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キーワード

長次郎 / 茶碗 / / 高台

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