三國通覧図説附図
さんごくつうらんずせつふず
概要
林子平著。日本に隣接する朝鮮・琉球・蝦夷の三国と無人島の地図、それにそれらの地域と日本との距離を示す全体図、あわせて五つの地図に加えて、それらの地域の地理や風俗について解説したもの。これらのうち解説部分がいわゆる“三国通覧図説”として通称された。全体として国防的な視点から分析されており、鎖国体制下における日本人の対外認識の一端を窺うことのできる資料。天明六(1786)年に刊行されたが、寛政四(1792)年に林子平が幕府に処罰されたとき、『海国兵談』とともに絶版となった。