文化遺産オンライン

幼時を夢見る坂田金時

ようじ ゆめみ さかたのきんとき

概要

幼時を夢見る坂田金時

ようじ ゆめみ さかたのきんとき

絵画 / 江戸

鳥居清長筆

江戸時代・18世紀

大判 錦絵

1枚

 「金」と大きく書かれた着物を片肌脱ぎしている坂田金時(さかたのきんとき)からふき出しが出ています。ふき出しに描かれているのは金時が見ている夢、森で熊と闘う幼い金時は昔話の金太郎です。金時は歴史上に実在した武将(ぶしょう)で、金太郎のモデルとなった人物でもあります。
 金時がもたれ掛かっている酒樽(さかだる)にはお正月の飾りがついており、足元にある宝船の絵は良い初夢を見るために用いられることから、金時が見ている夢は初夢なのでしょう。初夢には、なりたい姿が出てくると言われています。丈夫で元気な金太郎には子どもの健やかな成長を願う親の思い、武将になった金時には出世や成功への願いが表されています。見る人が様々な願いを抱くことができる作品です。
 酒樽に書かれている「馬喰町(ばくろちょう)西村版(にしむらはん)」はこの作品の版元(はんもと)、今でいう出版社の名です。日本橋馬喰町にあった西村屋はこのように趣向を凝らした作品を多く制作しました。

幼時を夢見る坂田金時をもっと見る

鳥居清長筆をもっと見る

東京国立博物館をもっと見る

キーワード

金太郎 / 金時 / きんとき / 箱根

関連作品

チェックした関連作品の検索