本象牙一本彫〔寿老神〕
ほんぞうげいっぽんぼり
概要
象牙彫刻(ぞうげちょうこく)は、象牙(きば状に伸びたゾウの門歯)を、一般に機械または手動で鋭利な切削工具を使用して彫刻することである。象牙はゾウが生きているかぎり成長を続け,大きなものは長さ3m,重さ90kgに達する。乳白の柔らかな色調ときめの美しさにくわえて,適度な粘りがあり、欠けにくく、固すぎず柔らかすぎず適度な吸湿性があるので細かな彫刻として古くから世界各地で工芸品の素材として珍重されてきた。ヨーロッパの旧石器時代の遺物には,マンモスのきばに人や動物の像を刻み,投槍器のような道具を製作した例が多数見いだされる。エジプト,西アジア,インド,中国などに栄えた古代文明は,それぞれに独自の技法と様式を発展させ,すぐれた美術工芸品を残している。人類は先史時代から象牙を装飾的に彫刻してきたが、19世紀にアフリカの内部が開放されるまでは通常、高級品に使用される、希少で高価な素材であった。なお1990年から、アフリカゾウの象牙の国際取引はワシントン条約により原則禁止となっている。
象牙を用いた小針雅生の作品は、実に精巧で思わずため息が出てしまうほどの美しさを持っており、多くのファンを魅了してきました。小針雅生の作品には「雅生」の文字が刻まれており、共箱と呼ばれる作品を収納する木箱と一緒になっている事が多いのが特徴です。
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名古屋東洋官窯陶磁美術館