婚礼衣裳
コンレイイショウ
概要
1.名所文様打掛(金通地 友禅染・繡)婚礼衣裳のうち 昭和五年に、灘の酒造家に嫁した女性が婚礼の際に着用した打掛。清水寺、厳島神社、平等院鳳凰堂など、現在も観光地として知られる日本の名所をあらわす。洋画のように遠近感のある表現は、輪郭線に糊置きをせず、塗らした生地に化学染料で直接文様を描く、無線友禅または濡れ描きと呼ばれる技法によるもの。 2.桐鳳凰文様振袖(黒縮緬地 友禅染・繡)婚礼衣裳のうち 3.竹鶴文様振袖(紅縮緬地 友禅染・繡)婚礼衣裳のうち 江戸時代に町方で用いられた、白地、紅地、黒地の三枚一組の三枚重(がさね)あるいは三つ襲(みつがさね)と呼ばれる婚礼衣裳の流れは、昭和に入っても、形を変えながら上流階級で受け継がれた。これは名所文様打掛の内着として着用された振袖。文様は異なるものの二領一組で、紅・黒の順で重ねて着用した。