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黒綸子地波鴛鴦文様小袖

くろりんずじなみおしどりもんようこそで

概要

黒綸子地波鴛鴦文様小袖

くろりんずじなみおしどりもんようこそで

染織 / 江戸 / 関東 / 東京都

東京都

江戸

 表は卍繋花折枝散の地紋がある黒綸子地、裏は紅平絹を用い、間に綿を入れた袷仕立ての小袖である。袖口、裾に袱を出す。文様は背面を中心に、染めおよび刺繍の技法を用い、波に鴛鴦を表す。文様部分は地と染め分け、波は型鹿子で藍および赤色に染めた後に、裏から器具で突き出す打出し鹿子とする。鹿子を染めた上から墨線と顔料による補正を加える。波の外縁に萌黄の平糸で斜繍し、草状の文様を表す。波面は撚金糸で駒繍し、波頭は駒詰繍する。鴛鴦は、浅葱、萌黄、薄黄、薄茶、赤などの平糸で平繍、斜繍、一針掛けして、輪郭、羽、嘴などを表し、同様の平糸を複数組み合わせて胸毛を表す。目は墨で描く。文様のところどころに墨による下絵が見られる。
 文様の構成は、前身頃は、左袖に向かって立ち上がっていくように表される。後身頃は、左裾から右身頃を経て左袖へ円弧を描くように表され、左腰部分に余白を設ける。
 両袖、右衽、右襟先、両肩部分は別裂(後補)である。

身丈161.0㎝ 裄63.6㎝

1領

東京国立博物館 東京都台東区上野公園13-9

重文指定年月日:20100629
国宝指定年月日:
登録年月日:

独立行政法人国立文化財機構

国宝・重要文化財(美術品)

黒綸子地に染めと刺繍を用いて、波と鴛鴦の文様を躍動感ある流れるように表した寛文小袖である。背面の左裾から右腰を経て左袖へと弧を描くように展開する左右非対称の構成を成し、江戸時代前期の遺例が比較的少ない寛文小袖の中でも、最もよく典型的な様式を示す優品である。

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