能装束〈紅白段菊芦水鳥文繍箔/〉
のうしょうぞく〈こうはくだんきくあしみずどりもんぬいはく〉
概要
能装束〈紅白段菊芦水鳥文繍箔/〉
のうしょうぞく〈こうはくだんきくあしみずどりもんぬいはく〉
東京都
桃山
表は紅白段替わり練緯、裏は白地平絹(後補)の袷仕立。身幅が広く、袖幅が狭く振りをつくる。紅白段に締切にした経緯で紅白段替わりに織り、紅地に菊枝と土坡、白地に雪持芦に鴨や鴛鴦を萌黄、鶸、紅、白、紫、褐色などの平糸で刺繍し、地には金銀の摺箔を施す。刺繡は平糸に乗掛繡をもっておさえる。葉脈、花弁、花軸、羽毛などの細部を刺繡、留繡、纏繡で表す。雪持芦の穂は、紅白、紫白の杢糸で斜繡している。また五段の段替わりの境界線は紅糸で纏繡する。
身丈130.5 裄58.0 身幅35.5 袖幅21.5 袖丈47.0 袖附48.3 袖口18.6
襟肩あき7.5 襟幅13.7 衽下16.0 衽幅20.7 (㎝)
1領
東京国立博物館 東京都台東区上野公園13-9
重文指定年月日:19730606
国宝指定年月日:
登録年月日:
独立行政法人国立文化財機構
国宝・重要文化財(美術品)
紅白段に締切染めして織った地に、菊枝と土坡、雪持芦に鴨または鴛鴦を刺繍し、地には金銀摺箔を施す。総繍の意匠に金銀摺箔を効果的に施した高雅な小袖で、初期小袖の特徴が強く、桃山時代の優品である。奈良金春流保存会諦楽会に伝来したものである。