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緋地羅紗合羽

ひじらしゃかっぱ

概要

緋地羅紗合羽

ひじらしゃかっぱ

工芸品 / 安土・桃山 / 東北 / 岩手県

岩手県

桃山

緋地羅紗合羽は緋羅紗単仕立てで、袖無しの短衣の本体に釦留めによって着脱可能な角袖と裾裂が付いた羽織形である。胸前には左右とも中に円形の孔を開けた瓢箪形の釦留めの引合緒が付けられている。本体の袖ぐりおよび裾周りの裏には数か所に受け緒が縫い付けられており、左右二枚の袖・裾の端には受け緒に対応する数の水牛角製釦が縫い付けられている。袖・襟・身頃・裾の縁は金糸を撚った金モールで縁取りされている

総背丈110.0
総裄67.5 (㎝)

1領

もりおか歴史文化館 岩手県盛岡市内丸1-50

重文指定年月日:19960627
国宝指定年月日:
登録年月日:

盛岡市

国宝・重要文化財(美術品)

 緋地羅紗合羽の生地は猩々緋とも呼ばれる赤色の羅紗で、袖や裾部分が釦により取り外し自在となっている奇抜な趣向で、釦や金モールにはヨーロッパ服飾の影響が色濃く反映している。また、胸前の瓢箪形の釦留引合緒は、豊臣秀吉下賜と伝える華文刺縫陣羽織(重要文化財福岡県嘉穂町 桃山時代)に近似し、時代性を示している。
 近世初期には諸外国から舶載された珍しい生地を使用した服飾類が武将の間で好まれたが、本件もその一例であり、当時の異国趣味を如実に示す服飾品の優品として貴重である。

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キーワード

羅紗 / / 陣羽織 /

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