渥美 灰釉壷(伝 一本松経塚出土)
あつみ かいゆうつぼ(でん いっぽんまつきょうづかしゅつど)
概要
岩手県盛岡市繋 一本松経塚出土。
渥美窯群大アラコ窯産の製品と考えられる。年代は12世紀前半代が想定される。
岩手県内において渥美窯製品は、平泉の奥州藤原氏との関連が想定されており、この壷も平泉を経由してもたらされたと考えられる。盛岡と平泉との関連性が窺える資料である。
一本松経塚から出土した灰釉壷は、口縁部の一部が欠損しているが、ほぼ完形品である。緑色がかった黄土色の美しい灰釉が全面に施されており、東北地方においても稀有な優品といえる。