佐陀神能
さだしんのう
概要
八束郡鹿島町の佐太神社の御蓙替祭(九月二十五日)に演じられるもので、七座神事の舞と神能(式三番および十二段といわれるが、実際はそれ以上の曲目がある)とで構成される。七座神事の舞は七種あり、剣、御蓙、榊などを採り物として舞う(「剣舞」「散供」「御蓙」「清目」「勧請」「八乙女」「手草」)。神能は天正以前、同社の社家が能楽に範をとって舞わせたものと言われ(「八重垣」「大社」「日本武」「三韓」「八幡」「切目」「岩戸」などの曲目)、猿楽能の影響をみることができるなど、芸能史的に高い価値をもつものである。