金地蝶牡丹唐草蒔絵文庫 きんじちょうぼたんからくさまきえぶんこ

漆工 

赤塚自得 (1871(明治4)年-1936(昭和11)年)
アカツカ・ジトク
不詳
木・漆・蒔絵・螺鈿
高17.0 29.0×23.0
1合

赤塚自得は東京で代々漆芸を業とする家の7代目として生まれました。蒔絵を父に学んだほか、日本画を狩野久信、寺崎広業に、洋画を白馬会研究所で学びました。伝統的な蒔絵を基礎に踏まえながら、西洋画的な表現を取り入れるなど、漆芸の近代化に尽力しました。昭和初期の漆芸界の指導者として活躍し,昭和5年に帝国芸術院会員になりました。
本作の全面を覆う蝶と牡丹という意匠は,鎌倉時代の国宝「蝶牡丹蒔絵螺鈿手箱」(畠山記念館)を思い起こさせます。また,蝶の羽を螺鈿(貝殻の真珠層)の上に金蒔絵を施して表現するなど技法的な共通点もあり,発想源の一つとなったことが想像されます。しかし,丸角ですっぽりと蓋のかぶさった,優雅な箱のプロポーションは平安時代の手箱に近く,また,渦巻くように様式化された牡丹の表現はあでやかかつ独特で,立ち昇る陽気のようなものを感じさせます。歴史研究と独創が融合して生み出された作品と言えるでしょう。

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