丹波焼 瓜蝶鳥刻文壺
たんばやき うりちょうちょうもんこ
概要
丹波焼 瓜蝶鳥刻文壺
たんばやき うりちょうちょうもんこ
平安時代
粘土
残存高24.0㎝、底径10.7㎝、頸基部径8.5㎝、体部最大径21.1㎝
1点
来歴:1982神戸市立博物館
参考文献:
・神戸市立博物館『まじわる文化 つなぐ歴史 むすぶ美―神戸市立博物館名品撰―』図録 2019
・神戸市立博物館特別展『コレクションの精華』図録 2008
・森田稔「「石峯寺経塚」遺物の再検討」(『神戸市立博物館研究紀要』8 1991)
本品は、壷の肩部には秋草文の一種である阿古陀(あこだ)瓜と蝶、鳥を描きます。
頸部より上が意図的に打ち欠かれていますが、他の遺跡の調査例をみると、蔵骨器として用いる場合、遺骨を入れやすくするために、頸部を打ち欠く例が多く、本品も骨壷として利用されていた可能性が高いと思われます。
本品は文様や形状、焼成状況からみて、常滑系の窯の影響が強く、彼の地の工人の技術指導や協力を得て、おそらく丹波窯で製作された初期の作品と推定されます。
【中世の神戸】