和漢準源氏 乙女悪狐華陽夫人顕
わかんなぞらえげんじ おとめあっこかようふじんけん
概要
「和漢準源氏」は『源氏物語』の巻名にちなんだ和漢の武勇伝に登場する人物を描くシリーズです。本図は「三国妖狐図会」の天竺の3図のうち、悪逆の限りをつくした華陽夫人がついに悪狐の正体を見顕されて飛去る「華陽夫人老狐の本形を顕し東天に飛去る」と同じ場面です。典拠からあまり離れず国芳らしい闊達さに欠けた前作と変わって、同じ『画本玉藻譚』に拠りながら、過剰ともいえる洋風表現によって迫力ある作品となりました。
【江戸の絵画】