水葵蒔絵螺鈿菓子箪笥 ミズアオイマキエラデンカシダンス

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漆工 

1基

岡持(おかもち)風の把手(とって)と落とし戸つきの箪笥。茶席の客人たちが引き出しに納めた干菓子を取り回して楽しむ菓子箪笥だろう。通常は天板に金属製の提げ手をつける。金平蒔絵(きんひらまきえ)に貝や鉛板の象嵌を併用し、水葵を絶妙に略してデザインした本品は、尾形光琳(おがたこうりん)(一六五八~一七一六)風である。その子孫が伝えた文書に、本品と同形でほぼ同寸の箪笥の下絵が含まれている。その図は鹿であり本品と一致しないが、この、あまり一般的ではない形状の箪笥が、光琳風蒔絵を施されるべく作られていたことを示す。

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