御和歌三首懐紙 「閑庭菊」
おんわかさんしゅかいし かんていきく
概要
仁和寺上乗院住職。仁和寺門跡。伏見宮五代邦高親王の弟宮。後土御門天皇の猶子。和歌を好みその詠歌は、十五世紀末に、連歌師の宗祇が中心になって編さんした准勅撰の連歌集「新撰菟玖波集」に入集。
鎌倉時代後期に上代様の仮名を復興された伏見天皇の流れを汲む柔和な線質が明らかである。室町時代に定まった三行書き(十二字・十二字・七字)の型通りに安定した書式で、第一首「閑庭菊」は古今集の素性法師の古歌に因んで菊の露を詠んでいる。(『名筆へのいざない―深遠なる書の世界―』海の見える杜美術館2012 解説より)
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海の見える杜美術館