達磨図 だるまず

日本画 / 江戸 

蘭溪若芝筆、高泉性潡賛 (1638-1707 )
江戸時代、貞享元年/1684年
絹本著色
90.8×35.3cm
1幅
落款:「烟霞道人若芝敬写」

印章:「釈蘭溪印」(白文方印)「若芝氏」(朱白文方印)

賛:高泉性潡「元私句」(関防印、朱文楕円印)「眼盖十虚胸羅/大地直指人心/掃空文字/貞享元年/仏国高泉敬題」「性潡之印」(朱文方印)「髙泉」(白文方印)

来歴:池長孟→1951市立神戸美術館→1965市立南蛮美術館→1982神戸市立博物館

参考文献:
・神戸市立博物館『まじわる文化 つなぐ歴史 むすぶ美―神戸市立博物館名品撰―』図録 2019
・國立故宮博物院特別展『交融之美 神戸市立博物館精品展』図録 2019
・神戸市立博物館・長崎歴史文化博物館特別展『我が名は鶴亭』図録 2016
・神戸市立博物館企画展『若芝と鶴亭―黄檗宗の画家たち』図録 2011

蘭溪若芝(1638-1707)は肥前佐賀の戦国大名・龍造寺家出身と伝えられます。俗姓は河村、僧名は蘭溪道光。長崎で逸然に画を学び、濃密な色彩と奇矯な造形美の道釈人物画を主に描きました。腐食象嵌による刀鍔装飾も学び、若芝を名乗る鍔細工師は幕末まで続いています。本図は濃墨の衣文線と淡い肉身の対比、姿態など、逸然の達磨図に基づくことがわかります。一方で、朱衣をまとい、端正な相貌を野卑な相貌へ、草座を穴あきの藁座へ、柔らかく流麗な衣文線を硬質な線へと変えて、奇矯さを増す姿へと変容しています。太い鼻筋、大きく見える鼻穴、横長でぎろりとした目、濃密な色彩、虫食いのような藁座の穴も若芝らしい奇矯な表現です。

【長崎ゆかりの近世絵画】

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