文化遺産オンライン

源氏絵彩色貝桶

げんじえさいしきかいおけ

概要

源氏絵彩色貝桶

げんじえさいしきかいおけ

漆工 / 江戸

江戸時代・17世紀

径32.0 高34.8

1対

 貝桶とは、貝合わせに使う貝を収める箱のことです。貝合わせは、一対になるハマグリの貝殻を引き当てる遊びです。まずハマグリの貝殻360組を左右に分け、右の貝を全部伏せて並べ、左の貝を一つずつ出しながら、それと対になる右の貝を選び当てます。一番多く、貝殻のペアを選び当てた人が、勝ちとなります。左右の貝を合わせやすいよう、左右の貝の内側には花鳥や人物など、全く同じ図柄が描かれています。
 また、ハマグリは本来の組み合わせの貝殻以外はけっして合わないことから貞節の象徴とされました。そのことから、貝合わせを入れた貝桶は江戸時代の武家の婚礼で、シンボルともいえる道具でした。大名の婚礼行列では貝桶が先頭を飾り、貝桶の受け渡しの儀式が行われました。
 この貝桶では婚礼の祝賀にふさわしく、胡粉(ごふん)を塗った下地に金箔を押し、色とりどりの彩色で源氏物語の場面がにぎやかに描かれています。

源氏絵彩色貝桶をもっと見る

東京国立博物館をもっと見る

キーワード

/ / 貝合せ /

関連作品

チェックした関連作品の検索