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古越前広口壺

こえちぜんひろくちつぼ

概要

古越前広口壺

こえちぜんひろくちつぼ

工芸品 / 鎌倉 / 近畿 / 京都府

京都府

鎌倉/1306

素地は砂粒を多く含む灰褐色陶胎で、器表は赤褐色を呈する壺(小型甕)である。胴部全体は粘土紐造りとし、三段に積み上げ、轆轤調整する。底はやや小さな平底とし、胴下部は緩やかにすぼまるが、胴裾は鉢形に大きくすぼまる。肩は口縁端部を上下に引きだして比較的狭い垂直な縁帯を造り出す。口縁部と肩の一部に緑褐色の自然釉が極薄く掛かる。口辺の一部を欠失する。肩に篦書きにより銘文を記す。

高34.3㎝ 口径23.5㎝ 胴径37.4㎝ 底径16.6㎝

1口

京都国立博物館 京都府京都市東山区茶屋町527

重文指定年月日:19750612
国宝指定年月日:
登録年月日:

国(文化庁)

国宝・重要文化財(美術品)

福井県丹生郡織田町や宮崎村を中心に散在した越前古窯は、中世の代表的窯の一つであった。砂分の多い灰褐色炻質胎は越前古窯の特有な胎地であり、全体に厚手で端反った口縁部、ゆがんだ形姿、口縁と肩一部の黄色の自然釉がかかり、古越前独得の味をもっている。
 肩の箆書の銘文によって嘉元四年につくられた織田庄のとらか太夫のかめであることがわかり、古越前の資料として貴重である。

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