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澤千鳥螺鈿蒔絵小唐櫃

さわちどりらでんまきえしょうからびつ

概要

澤千鳥螺鈿蒔絵小唐櫃

さわちどりらでんまきえしょうからびつ

工芸品 / 平安 / 近畿

平安

銅製置口(後補)をつけ、四脚の上下に銀地鍍金の精妙な唐草文のある金具をかぶせた姿態の美しい小唐櫃である。蓋表と身の外側は全て黒漆地に水草生い茂る澤の流れに千鳥の群がり遊ぶ様を、蒔絵を主として、水草や千鳥に螺鈿を交えて表す。蓋裏は地に野草や蝶鳥を蒔絵する。中子は錫置口があり、外側の四周に蓋表と同じく澤に千鳥の図様を表す。その内底は黒漆地に宝相華文の透彫鍍金金具を嵌込んで、その間には螺鈿の花文を配す。

縦30.5  横39.9  高30.0 (㎝)

1合

重文指定年月日:18971228
国宝指定年月日:19510609
登録年月日:

金剛峯寺

国宝・重要文化財(美術品)

金と青金の研出蒔絵を主体に一分の螺鈿で表された千鳥には毛彫りが施され、土坡や岩などを蒔暈し、空間を平塵の地にするなど、巧に技法を駆使して色彩感を出し、情緒豊かな叙景表現である。また、地の黒に金具の金色と螺鈿の色調が互いに映える意匠は、蓋表の主文とは別の趣を出している。

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