清水・住吉図蒔絵螺鈿西洋双六盤
きよみず・すみよしずまきえらでんせいようすごろくばん
概要
清水・住吉図蒔絵螺鈿西洋双六盤
きよみず・すみよしずまきえらでんせいようすごろくばん
東京都
桃山
木製、総体黒漆塗。長方形。低い側面を立てた箱二口に銀製魚々子地花文線刻の蝶番を付け、両開きとする。外面は、螺鈿と金銀平蒔絵。甲面の中央に大きく一面には清水寺、他面には住吉大社の参詣図を表す。周囲には二重の圏線をめぐらし、鋸歯文と七宝繋文を表す。側面は、螺鈿で界線を区切り、内に蔓唐草文を表す。開口部には銀製丸付環を、また甲面表裏四隅に銀製丸鋲を打つ。内面には朱漆、螺鈿、平蒔絵で頂きに十字をのせた尖塔形を六列、中央に七宝繋文と梅鉢をはさんで描く。周縁には螺鈿と平蒔絵とで石畳文様と、平蒔絵で南蛮唐草を表す。
高9.0 縦53.0 横31.6 (㎝)
1箇
サントリー美術館 東京都港区赤坂9-7-4東京ミッドタウンガーデンサイド
重文指定年月日:19770611
国宝指定年月日:
登録年月日:
国宝・重要文化財(美術品)
方形、両開きの箱で、外面には清水寺と住吉社を螺鈿を交えた蒔絵であらわした西洋双六盤である。その装飾文様に南蛮文様が用いられ、また技法に李朝螺鈿にみられる鮑貝を割貝であらわしているなど桃山時代に流行したいわゆる南蛮漆芸で、西洋文明との接点を物語る作例である。